銀河鉄道の夜が苦手な人が多い理由-宮沢賢治は天邪鬼なモテ男だった-

文学・物語

みなさんこんにちは。先日Youtubeで素敵な動画を見つけました。
それも日本の国民的童話『銀河鉄道の夜』をAIでテーマパークのアトラクション風にしたもの。あまりの美しさに涙が出てしまい、10分で非常に満足した動画でした。


そこで今更ながら本作と作者の宮沢賢治さんのことが気になり、現代の評価と作者の背景について少し調べてみました。みなさん一緒にチェックしていきましょう!

あらすじ

貧しい少年ジョバンニは病気の母を支えるために働き、学校ではいじめられ孤独だった。星まつりの夜、ジョバンニは気が付くと銀河鉄道に乗っており、隣には同じく内向的な親友のカムパネルラが乗っていた。
不思議な列車は銀河を旅し、鳥を捕って美味なお菓子を作る人やタイタニック号の犠牲者など様々な乗客と出会う。旅の中で二人は”本当の幸い”の意味に触れていく。
しかし、カムパネルラは旅の途中で姿を消してしまう。ジョバンニは失意の中で眠りから目覚めるが…

好きな人の意見

テーマが深い

『銀河鉄道の夜』が好きな理由で多かったのは、やはり物語のメッセージ性強さと深さでした。子ども向けでありながら「本当の幸い」とは何かを問う。

ジョバンニ・カムパネルラの言葉を借りて自己犠牲の美しさを静かに説くところが一定の読者に響いています。

描写が幻想的で美しい

星空をめぐる幻想的な旅を読者に鮮やかに想像させるその巧みな文章表現も、この物語の魅力として挙げられます。

ジョバンニは、走ってその渚に行って、水に手をひたしました。けれどもあやしいその銀河の水は、水素よりももっとすきとほってゐたのです。それでもたしかに流れてゐたことは、二人の手首の、水にひたったとこが、少し水銀いろに浮いたやうに見え、その手首にぶっつかってできた波は、うつくしい燐光をあげて、ちらちらと燃えるやうに見えたのでもわかりました。

ルビーよりも赤くすきとおり リチウムよりもうつくしく 酔ったようになって その火は燃えているのでした


なんて詩的ロマンチックな文章なんでしょう。自然物と色彩の語彙の限りを尽くした、かのアルチュール・ランボー(フランスの詩人)やサンテグジュペリ(『星の王子様』の作者)を想起させる言葉繰りです。

苦手な人の意見

一方で『銀河鉄道の夜』が苦手な人も一定数いるようです。

意味がわからない・難しい

まず多かった感想がこちら。「結局何を伝えたいのかわからない」など物語についていけないという人が多いようでした。

確かに『銀河鉄道の夜』の世界観は幻想的でありながら独特すぎてちょっと不気味さもありますね。子どもの頃にトラウマになったという人もいます。

終始暗すぎる・重い・悲しすぎる

暗いから苦手、という意見も多かったです。

貧困子どもの労働いじめという重いテーマをはらんでいるだけでなく、更には死者の世界を想起させる銀河鉄道、親友の死という悲しい要素が多くあり、辛くて受け止めきれないという人も多いのでしょう。

唯一銀河の美しさや”この世のものとは思えない”美味なお菓子というポジティブ要素はあるものの、やはりそれすらも終始””の暗さや青い宇宙の計り知れない神秘性虚無性をイメージさせるので、余計に不安な気持ちになるのは理解できる気がします。

宮沢賢治、天邪鬼な恋多き男だった

生涯独身を貫いた事と、そのピュアで美しい世界観・宗教観から童貞だったとみなされている宮沢賢治さんですが、実は恋が多い人ではありました。

高瀬露

宮沢賢治との恋エピソードのあった人物一人目は女性教師の高瀬露。なんと賢治はこの女性に布団一式をプレゼント。

いかにも昔ながらの重いアプローチ、と思うのは私が現代人だからでしょうか。

しかし露が賢治の気持ちにこたえるようになると、手のひらをかえして彼女を拒んだそう。わざと居留守をつかったり、彼女の手料理(ライスカレー)を一口も食べようとしなかったんだとか。

なんて天邪鬼な男!

当然露は傷つき、賢治のオルガンを叩きつけてブチ切れました。

ソウルメイト・保阪嘉内との関係

保阪嘉内は賢治の親友でカムパネルラのモデルとなったとされる人物。彼の星空への造詣や優しい人柄がインスピレーションの源泉となりました。

賢治は彼への手紙で異体同心(精神的な絆)を求め、明らかに単なる友情を超えた感情を抱いていたとされています。

しかし信仰の相違などでのちに決別することに。嘉内は結婚し家庭を持ちましたが、それでも賢治との絆は特別なものであり続けました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は『銀河鉄道の夜』の現代の賛否と宮沢賢治の恋について気になる情報についてまとめてみました。
個人的に、本作は好きか嫌いかで読者の性格が割と出る興味深い、性格診断的要素のあるお話だと思いました。筆者は昔なら苦手だと感じたでしょうが、今はなぜか好きです。
それもこれも皮肉なことにヴィジョンで魅せてくれるAI動画のお陰なのかもしれませんが。
みなさんはこのお話にどのような感想を持ちましたか?

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